イギリスの国民投票でEU離脱多数が決まったイギリス・・・既にこの結果が出た時から、格付け会社から厳しい判断が来るだろう事は予想されてたものの、案の定、2段階引き下げのAAと言う厳しい判断が下される事に。
英国格付け2段階引き下げ、EU離脱決定受け=S&P https://t.co/aVIpo2oo61
— ロイター (@ReutersJapan) June 27, 2016
[ロンドン 27日 ロイター] - 格付け大手S&Pは27日、英国の最上位トリプルA格付けを2段階引き下げ、AAとした。
見通しはネガティブ。国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まったことを受け、一段と引き下げる可能性もあると警告した。
S&Pによると、トリプルA格付けを一度に2段階引き下げたのは今回が初めてという。
S&Pは声明で「今回の結果は、将来的に大きな影響力を持つ重要な出来事で、英政策枠組みの予見可能性や安定性、効果が薄れる事態につながる」と分析した。
金融大国イギリスにこういう判断は、イギリス経済にも痛すぎる結果・・・
しかし、今までにも経済に影響を与えるリーマンショックとかギリシャ問題とか色々あったけど、今回のこれは、どこかが金融or財政破綻して起きたような事では無く、イギリス国民自らの投票で、この結果を招いてしまったと言うのが、何ともコメントし難い感じさえする・・・。
それで、ロイターの英語版にこういう記事が出ました。
Commentary: UK drifts towards unending Brexit nightmare https://t.co/YXPI5utX7W pic.twitter.com/Bo65xfrGEu
— Reuters (@Reuters) June 27, 2016
Brexitと言うのは、イギリスのEU離脱を指すけど、この記事の表題を訳せば、
「イギリスは果てしないBrexitの悪夢に向かって漂流する」
イギリスのEU離脱多数が国民投票で確定した時、NHKの解説員の人が、この国民選挙に至った原因は、キャメロン首相が、同じく保守派であったジョンソン元ロンドン市長がEU離脱に回った事で、国民にその判断を丸投げした結果と語っていた。
日本の記事の多くは、EU離脱においてのキャメロン首相の立場は、やんわりとしか触れてないけど、このロイターの英語のコラム記事の内容はなかなか強烈。殆どがキャメロンのせいだと書いてるし、ニューズウィークにもこういう記事があった。
なぜ、彼(キャメロン)はそんなくだらないミスを犯したのか。国民投票をするなどと約束してしまったのか。
それは、大衆を馬鹿にしていたからである。
とりあえず、独立派の勢いをとめないといけない。総選挙に勝たないといけない。独立派を抑えるには、こっちも国民投票するよ、と約束してやれば、独立派を支持する理由がなくなる。そして、実際国民投票になれば、離脱ということにはならないだろう。あほな大衆は、ギリシャ問題もあって感情的になっているが、どう考えても損だから、そんな馬鹿なことはしない。あほでもそのうちわかるだろう。だから、その場しのぎに国民投票を約束してしまったのである。
今は、イギリス国民のリグレット(後悔)の方が大きく注目を集めてはいるものの、事の始まりと言うのはこういう事だった。
しかし、これに踊らされた英国民は、自分の思いあたる範囲の判断で、時には日頃から思う政治への不満を込めて、その投票を行った。
これで思い出したのは、日本で政権が民主党に移った時の事で・・・あの時、多くの国民は何を思って、何を期待して民主に投票したのか・・・。そして、日本にも大きなリグレット(後悔)が残ったように思うw
もうすぐ日本も選挙だけど、政治家に「バカな国民」とか思われないように、自分達の1票にどんな重みがあるのか、その責任をちゃんと受け止めて投票したいもの。