マジで好きな曲で、今聞いても最高のリズムとフィーリングを持ってる。
ガキの頃からずっと聞いて来た曲で、兄貴(この人もドラムをやっていた)がこのアルバム(輸入盤)を持ってたけど、その影響かその頃から異様にソウル&ファンクに固執する嗜好があった。この曲は88年リリースのもの。
打ち込みを殆ど使わない良い音作りで、ホーンとストリングスをちゃんと使ってかなり60年後期~70年代ソウルを意識し、アシッドジャズの傾向。この人達もUKソウルで、かつてはこういう曲はアメリカこそ本場だったけど、既にアメリカのソウル&ファンク(特に70年代テイスト)がUKの方に受け継がれて行った兆候を明らかに見せている。(この頃、アメリカは打ち込みとラップに突走って行っちゃったしね...)
この”Riding On A Train”の入った彼らのデビュー・アルバムは今はCD版で所有してるけど、The Pasadenasは、当時、本土イギリスでは結構人気があったそうで、双子のメインボーカルを含むソウル・コーラス・グループ、Band Aid IIにも参加していた。実は今でも地味に人気を保っている。(F1知ってる人じゃないと通じないと思うけど、マッサにメチャ似の人が居て、動画見る度にいつも笑う)
しかし、リリース・アルバムがベストを除けば3枚しかない...と言う状態で、その内2枚は、既にCDでは日本では手に入り辛い。
残り2枚に入ってる曲...特に"I Believe in Miracles"と言う曲が欲しくて探す事になった。これがその曲。
この曲のオリジナルは73年のジャクソン・シスターズと言う黒人の少女を中心としたソウル・グループのもので、モータウンのあるデトロイトから出て来た...と言うと、マジでマイケルが居たジャクソンズと混同しそうな構図w 英語版のWikipediaによれば、ジャクソン5やジャクソンズとは関係なく、デビューはデトロイトなものの、元々はカリフォルニアの人達らしい。
https://youtu.be/7MYdr8Fkah0
最近はソウル系のウエブラジオでも、このオリジナルが流れる事があるけど、実は当時はかなり厳しいセールス状況だったようで、アメリカのR&Bチャートで89位、UKで72位と言う状態だったらしい。そのせいか、アルバムを1枚リリースしただけに留まったらしい。
個人的には、オリジナルのジャクソン・シスターズの幼いヴォーカルはさておき、70年代ファンクのアレンジは本当に素晴らしいと思う。それをThe Pasadenasが取り上げる事になったけど、YouTubeの評価を読む限り、オリジナルよりずっと良いと言ってる人も多いし、自分もThe Pasadenasバージョンは、オリジナルに忠実でありながら、新たな個性を醸す良アレンジにも思う。
The Pasadenasバージョンもすごく売れたわけでは無いようだけど(92年 UKチャート34位)、この曲が含まれたアルバム自体はUKチャートで6位にもなってるから、結構成功したとも言えるかもしれない。
本当はCDで欲しいんだけど、アマゾンでは中古としてしか出回ってないし、海外で買う事も考えたけど、取り敢えずiTunesにあったから、それをDL。実はこ"I Believe in Miracles"は、iTunesでも人気になっていた。しかし、92年版と98年位に出されたベスト版だと音がリマスターでもしてあるのか違って聞こえて、自分は公式動画のものとほぼ同じ...と思われる98年のベスト版を丸ごと落とした。
しかし、個人的には最初に紹介した”Riding On A Train”が含まれるデビュー・アルバムが圧倒的のお薦めで、とにかくアレンジが打ち込みが少なく丁寧な作りだし、曲の質が高い。ソウルだけではなく、80年代にあったブラック・コンテポラリーと言うジャンルにも通じつるものもあって、本当によくできた作品。
💿 iTunes The Pasadenas