最近、仕事が多忙すぎてゲームにログインしたり記事を書く事すらままならない毎日が続いてますが、それでもESOやそのPvPについては結構気にしていて、英語公式フォーラムとかは出張先から読んだりしています。
それで、あと今年も残すところ2週間を切って、例年通り、ZOSのトップであるマット・フィラー氏から今年を振り返り、そして来年の展望が語られる「手紙」がファンに届きました。
今日はちょっと時間が出来たので、これについてテキトーな事を書きたいと思います。
目次
マット・フィラー氏からのファンへの手紙
ZOSのスタッフには「今年もお疲れ様でした」
しかし、この手紙にはツッコミどころが満載な気もして、特に今年(2024年)の活動について、
2024年は、私たちが今もプレイヤーのために素晴らしいコンテンツを作り続けていることを示してくれた年となりました。(…略)2024年のコンテンツやアップデートを振り返ると、非常に満足できるストーリーやコンテンツ、システムアップデートの数々をお届けできたと思います。
と、ESOの今年を評価したフィラー氏の言葉に疑問を感じているファンは英語公式フォーラムにも沢山いるように思えていますww このフィラー氏の手紙へのファンの反応は、下記の公式フォーラムのスレッドで読む事が出来ます。
2025年より新しいシーズン制がスタート
それで、先に書いた通り、この手紙には来年の展望が書かれていて、来年からチャプター(新章)形式のシナリオは無くなり、既存の地域に追加するような形で小さなストーリーコンテンツがで追加されて行く? と言います。そして、今まであった4期のスケジュールは廃止され、新しいシーズン制がスタート。コンテンツ等は完成した段階で追加されて行くと言います。
2025年にはテーマ別のストーリーコンテンツ、イベント、ストアアイテム、ダンジョンなどをミックスした、3ヶ月から6ヶ月の「シーズン」が登場します。
そして、シロディールやオーバーランド(地域)を来年を通して調整していくと言う事で、その両方の改善は長らく公式フォーラムに根強く望まれていたもので、しかし、PvEゾーンの地域の敵が強くなる事を歓迎する人もいれば、それを懸念する人も居ます。
個人的な意見を書かせてもらえば、PvP専の自分から見れば、年中シロディールでボールグループを相手にして試練並のハイエンドバトルを繰り返す手前、PvEゾーンと言うのはいわば「息抜きの場所」。だからPvEゾーンはテレテレ歩いていても気楽な場所であってほしい場合もあります。
しかし、ここ数年PvEゾーンで痛感するのは、ワールドボスやワールドイベント以外で他のプレイヤーと鉢合わせしてしまった場合、もう自分も他のプレイヤーも普通のモブを1-2撃で殺せてしまう高い戦闘力を持っている事が殆どで、まして今はコンパニオンを連れているプレイヤーがかなり多い。だから、彼らと「一緒に戦う」どころか片方のプレイヤーは何にもやる事がなくて、他のプレイヤーと一緒にダンジョンを進むなん「敵が弱すぎて」成り立たない。こういう事が複数の敵がタムロしているパブリックダンジョンでも起こるし、たまには、偶然鉢合わせた2-3人で進むようなところもあってもいいよね… とは思う事があります。
2025年のシロディール
そして、シロディール。マット・フィラー氏の手紙にはこう書いてあります。
シロディールのパフォーマンスは真剣に修正する必要があります。私たちの(野心的な)目標は、2014年にサポートしていた同時実行レベルに戻すことです。各キャンペーンにより多くのプレイヤーの参加が可能になるかどうか、全クラスが標準的なプレイヤースキルではなく、PvPに特化した(しかもよりパフォーマンスの高い)スキルを持つシロディールのキャンペーンで試します。
We need to seriously address Cyrodiil performance. Our (ambitious) goal is to return it to the concurrency levels we supported in 2014. So, we will be experimenting with a Cyrodiil campaign where all classes will have PvP-specific (and more performant) skills that replace the standard player skills with the expectation that we can support more players per campaign.
公式に日本語訳がわかりづらいところがあるので英語本文も載せておきましたが、concurrencyは同時実行と訳すより、コンカレンシーと言うIT用語に置き換えたほうが良いかもしれません。これは「並行性: システムの複数のタスクをアクティブな状態で維持し、同時に処理を実行すること」と言う事で、シロディールでは最近… いや、サーバーが新しくなる前の2020年頃もそうだったけども、この「コンカレンシー」がうまく行かずに「これはターン制ゲームなのか?」と言われる時があったしwww
(↑ 味方の回復の緑床が幾つも重なっている時は味方にボールグループがある証拠)
要するにサーバーの計算がビジーすぎてシロに居るプレイヤーから入力される事が同時に処理できない… と言う状況に陥り、それがラグになったり、パフォーマンスに悪化になるわけです。それを2014年レベルに戻したいと言うのがZOSの野望と語っているけども、しかし、多くの人が理解しているように、2014年と比較して10年後の今、多くのアイテム、セット、アビリティ、そして新クラスが3つも加わり、おまけにド派手なエフェクトがどれにも付いている。PvPの戦場の地面なんて見れば、気持ち悪くなるほどの範囲攻撃のエリアが何重に重なって置かれていて、そこをボールグループが更に範囲技や範囲回復を投げながら駆け抜けたり…
2020年、ZOSは大規模にAoEを整理したけど、その方法が、それまで友軍であれば有効(人数上限はあり)であったアビリティとセットプロック効果の殆ど(多分90%くらい)の範囲系回復やバフをグループだけに効果を限定にすると言うやり方。ソロ同士では互いにバフできなくなったし、仲間のプロックセットの恩恵は受けれないし、これが今あるボールグループとソロやPugのZergとの戦力の大規模格差の始まりになりました。しかし、そもそもソロはアビリティをスパムしない事が多いし、そこまでソロのプレイを殺してみたところで、グループが垂れ流し続けるアビリティとプロックのスパムには制限かけてないから更にシロのパフォーマンスは悪化、終いにはボールグループまでが「こんな酷いパフォーマンスじゃプレイできない」とかシロを去る事態になりました。
その後、サーバーがアップグレードされて、シロは良いパフォーマンスを取り戻したけども、パフォーマンスが良くなった途端、再びボールグループが戻って来たり、ZOSはお調子に乗っているように見えるレベルで新コンテンツや闇の収束のような効果もエフェクトも迷惑すぎる狂気のセットを乱発。シロはパフォーマンスを取り戻したのは束の間、再び、サーバーが新しくなる前のレベルに戻ってしまう事になりました。
放置しすぎたシロディール
現段階で、シロを救えるものは「引き算」か、もしくはサーバーを更に高性能のものに変えるか何か高速処理のシステムに思えているし、何度か説明しているものの、なぜシロディールはPvEゾーンと比較してパフォーマンスが悪化しやすいのか? と言う事を再び説明しておきます。
実はPvEゾーンと言うのは、一つの場所にプレイヤーが集中しすぎないように場所ごとに「インスタンス」と呼ばれる小部屋があって、プレイヤーはその小部屋に振り分けられるようになってます。たまに誰かとグループを組んだりすると、マップでは同じモーンホールドに居るように見えても、「リーダーは違う場所に居ます、移動しますか?」と聞かれる事があります。これは同じモーンホールドでも他のメンバーとは違うインスタンス(小部屋)に居る事を意味していて、これが一つ場所に掛かる負荷を軽減しています。
しかし、シロディールの場合は、このインタンスと呼ばれる小部屋がなくて、全てのプレイヤーが一つのマップに箱詰めされる事になります。そうじゃなければ、大規模戦闘なんて無理だし、その為にどうしてもシロディールを担うサーバーはインスタンスの恩恵がないまま、全部を同じテーブルの上で処理しなくてはいけないし、どうしても負荷が掛かる。実はもっと複雑なシステムなんだろうけど、簡単に言えばこういう感じのようです。
と言う事は、シロはインタンス毎で処理できるPvEゾーンとは別に考える必要があるし、PvEゾーンと比較してシロの入力が一つのサーバーに集中しすぎて処理が遅れると言うなら、それを引き算して減らすしかないように個人的に思えてます。
しかし、ZOSがやって来た事を簡単に言えば、初心者のようなファンが喜びそうなセットとかアビリティとかをド派手なエフェクト付きでどんどん増やして、それで増えるサーバーへの負荷はシロディールの人口上限を削ったり、グループしか使えないセットやアビリティを増やして普通のソロプレイヤーには使わせないように制限かけて相殺しようとしました。
それにより、今、英語公式フォーラムに文句が溢れ返る「ボールグループが強すぎる」、「パフォーマンスが悪すぎる」と言うシロディールの2つの大きな問題を生み出して、PvP人口はPvE人口よりずっと少ないとされながら、PvEの問題を押しのけるほど、それらは大問題に発展して行きました。
今、自分たちが見ている現実と言うのは、ここまでシロの人口上限を減らしても、正確に言えば、自分たちがシロをスタートした頃の1/3くらいの人口しかいなくても未だよくならないシロディールのパフォーマンス… 人口上限の上下だけでは解決できない何かがあるように思えてます。ZOSもそれに気づいて居るから、グラス毎のPvP用のスキルの特化とか、このマット・フィラー氏の「手紙」に書いてあると思ってます。これは、多くの人が望んでいたPvPとPvEのスキルの分離と理解している人が現段階では多いです。
シロディール、人口上限を更に増やす必要性
先日、かつてのクラス代表の一人で、今はアルドメリの超古参のプレイヤーと共にボールグループをやっているPvPとPvEの両方の達人が、現在のシロの問題について、特にソロやPugがボールグループと戦うには、今の人口上限では少なすぎると言ってました。
これはマジで痛感するところで、個人的な見積もりでも、敵の12-20人ボールグループに対して、自陣営にボールグループがない場合、対ボールの手練なソロ集団でもボンバーが居なければ25人から30人を必要とする時があるし、手練があまり居ない時は、嘘でなく最低で50人必要。しかし、これは今の人口上限ではかなりキツい数字で、仲間のグループ次第になって来る事も多いです。
だから、全陣営が一つのボイスチャット等で管理されていない場合、人数が集まらなくて負けまくる結果にもなるしね。それにソロとグループの大きな差は、使用しているビルドだけじゃなく、ギルドグループの場合は、グループの強制力でメンバーをそこに長時間止め置けるけど、ソロの場合は、不利になると自分の考えで戦場を捨てたり、違う場所で蘇生してその戦場に戻って来ない事も多い。ギルドやグループの「強制力」と言うのは強い力にもなります。
また、元パクトで2020年にDCに行った最強グループのリーダーは、このマット・フィラー氏の手紙について、
シロディールのプレイヤー ベースは現在非常に少ないため、これらの変更の前に解決すべき問題が他にもたくさんあります。具体的には、
a) 人口ベースの派閥スコア調整
b) キャンペーン報酬と報酬ティアの改善
c) ヒール スタッキング、グループ セットのパフォーマンス、CC 耐性ルール (Rush of Agony) などの調整されたメカニズム
彼らはボールグループでありながら、ヒールのスタックやセット装備、今はアゴニーにまで文句を言う頼もしい人たちで、実際、彼らと戦ってみると、他のボールグループがアゴニーと恐怖をアホのように連発するのに対して、彼らは殆どプル(引き寄せ)技を使わない事に気付く筈です。たまに使って来るような事があるけど、それは彼らのグループの人数足りない時のゲストだったりね。何度も言うけど、再生や活力が何個も重ねがけ出来る事を最初に「問題」として提議したのも彼らです。ボールグループであっても彼らや戦術の元クラス代表の人たちは視点が違う。
しかし、パクトでは有名な話だけども、アズールブライトが強すぎるとあるカバナントの中堅グループ(プライムタイム)がフォーラムで騒ぎ倒して、アズールブライトがNerfされたのは記憶に新しいところですww お陰でソロや中規模グループは更にボールグループを倒す手段を失ったし、ZOSに言いたかったのは、「実は治してほしいのはそこじゃなかった」と言う事で。
だから、正直なところ、来年のシロについて、もっと実際PvPグループやっている人やボールグループと戦いまくっている人から意見を聞く必要がって、ZOSがシロをやらないなら尚更ね。フォーラムで「ボールグループが強すぎる」とか単に泣き言を言う人の中には、シロディールの問題の解決策は見つける事はできないと思う今日この頃です。
最後に、そういうわけで来年は、シロディールだけじゃなくて、PvEゾーンなんかでも色々なテストを必要とする可能性があって、PvPについては、特にボールグループ、今度はちゃんとテストに参加しろよ… と最後に言っておきますwww
いや、今まであったシロ・テストには、日本のカバナントとパクトのグループはちゃんと参加しているし、日本のプレイヤーには言う事は全くないんだけども、アメリカのプライムタイムでは、先述の今DCの最強グループだけが真面目に参加していたと言う有り様。(特にアルドメリのボールグループは毎回来ないしw)
あと、実は資源の塔での戦いを好む人達はテストに参加する人たちが多いですw 普段はトロール、トロール言われている彼らだけども、一つ言える事は、そういうグループや個人は、テストにおいても装備やアビリティに多少制約付けられてもOKな人たちだと思っているし、やっぱり腕に自信があるんだと思ってます。過去には、AoE3秒クールダウンとか、プロックセット禁止とか、強者たちはこういうペナルティがテストで本領発揮して来た過去があります。
と言うか、先述の元パクトの今DCのグループリーダーも言っているけど、自分たちは通いなれたシロディールで何か刺激がほしい。それがプレイに多少制約を課して来るものであっても、その課題に挑むのもPvPerとしてまた楽しいもので、たまに思うんだけど、バトルグラウンドの週末イベントのように、シロディールでも「今週末は、このタイプのセット禁止」とか「チャンピオン禁止」とか、チャレンジングなものがほしいと思う事があります。個人的には、来年は再びそういうものに挑めるテストイヤーになる事を望んでいるし、それが楽しみだったりもします。これがPvPでのマゾと言われる自分たちの姿勢でしょうww