今日はハンガリーでF1の決勝があって、レッドブル・ホンダは、前戦のドイツでは雨の波乱のレースを制して優勝。そして、今回のハンガロリンクの予選ではポールポジション。
ファンは絶対にノリノリで観戦に挑んだと思うけど、メルセデスの戦略とハミルトンの完璧なドライブで2位に終わる事になった。
#F1 - Full results of the #HungarianGP 🇭🇺 ⬇️ pic.twitter.com/7LE7yC77HQ
— FIA (@fia) August 4, 2019
レッドブルのエースドライバーのフェルスタッペンに何か落ち度があるわけではなく、彼は出来るだけの努力を重ねて頑張ってくれたけど、最後、1ピット作戦のタイヤには、2ピットでタイヤに余力があるメルセデスとバトルするだけの余力が残ってはいなかった。
It took 67 laps
but with 3 to go - this is when @LewisHamilton got there, as Verstappen's tyres gave up the grip#F1 #HungarianGP pic.twitter.com/RmcSqtxZ0q
— Formula 1 (@F1) August 4, 2019
この時のフェルスタッペンのタイヤがどういう状態だったのか、車を運転しない人には想像するのは難しいだろうけど、タイヤのグリップが無い時は、当然のようにブレーキでの制動距離が伸びるし、確実にスローダウンしてからハンドルを切らないと変な挙動を誘発する事になるし、コーナー速度さえ下がる。
特にハンガロリンクはモナコの次にダウンフォースが必要と言われているコースで、それはトラクションとかを含めてコーナーでの速度がタイムに非常に影響する事を意味している。
後半、フェルスタッペンとハミルトンに毎周3秒近いタイム差があったのは、フェルスタッペンはタイヤのグリップが終わっている状態によりコーナーで無理が出来なかった事を物語っている。
一方で追う立場のメルセデスとハミルトンは、それを理解していた...と言うか、ハミルトンはこれでハンガリー7勝目。
ハミはハンガロリンクを最もよく理解してるドライバーの一人と言っても過言じゃないと思うし、タイヤのグリップがタイムに直結する事を利用して2回のタイヤ交換を敢行。車が速いとか遅いとかの比較以前に、メルセデスの戦略での英断とハミルトンの腕の方を讃えなくてはいけない。
余談だけど、個人的にはハミルトンとハンガロリンクと言うのは、色々と思い出があって、2007年がハミのデビューイヤーだったと思うけど、その年、ハミルトンはハンガロリンクを勝った。しかし、それがチームメイトだったアロンソを超刺激する事になって、アロンソはハンガリーGPの最中にロン・デニスを脅して、それがスパイ事件の泥沼にマクラーレンが落ちて行く直接的な原因を作る事になった。
いや、ホンダとハンガロリンクも日本人にとっては忘れがたい思い出があって、2006年にバトンがホンダでハンガリーを勝って、ホンダはそれに調子こいて「来年はチャンピオンを狙う」とか言ったけど、その翌年、アースカラーの悪夢の車が、ホンダファンの期待を叩き割ってくれたw (こういう皮肉を書けるのは、自分が生粋のホンダファンで今はその超弱小株主でもあるから!)
それから13年? 自分も大人になったけど、再びホンダが表彰台に戻ってくれた事を今は素直に喜ばなくてはいけない。これは、レッドブルとフェルスタッペンのお陰でもあるし、ファンとして本当に感謝している。
去年とか一昨年のホンダのPUの状態とか考えれば、今年は驚くほどの進化を見せていて、それ以外にも、2009年にロス・ブラウンの指揮のもとにタイトルを狙える車を作っておきながら、ホンダはそれを捨ててF1から撤退するとか、ファンは煮え湯を飲まされる事も多かったけど、しかし、今は良い夢を見させて貰っている。
現実な事を書けば、先に書いた通り、ハンガロリンクはそれほどエンジンのパワーは必要ないダウンフォース・コースで、前戦のレッドブル・ホンダが勝利したドイツもウェットが交じる難しいレースで、ウェットのレースは当然のようにエンジンのパワーはあまり必要ない。ウェットで必要なのもダウンフォースとメカニカル・グリップ。
しかし、この後、3週間の夏休みを挟んで、F1の舞台はスパとモンツァと言う高いエンジンパワーが必要なコースへと移る。
ある意味で、夏休み後の2戦は、パワーユニットはかなり評価の対象になると思うし、それをF1の関係者が知らないわけがない。ホンダもこの2戦に向けて開発に更に熱が入るかもしれないけど、ファンはいつでも応援しているし、頑張ってほしいと思っている。