前からすごい映画だと聞きながら、見る機会を逸していた映画。昨日、夕飯食べながら、WOWOWでこの映画をやってて、まだやらなきゃいけない事があるにも関わらず、時間も忘れて見入ってしまった。
調べてみると、このドラムが凄いかどうかと言う論争が過去にあったようだけど、しかし、それを問う映画じゃないでしょ、これは。(音楽やってる人です、僕)
それより、精神性の方にもっと趣きが置かれている映画に思った。この鬼のような教官は教官で、歪んでるかもしれないけど、(チャーリー・パーカーに刺激された)曲げれない美学と言うものがあって、若さ故に教官の言葉や態度に翻弄される生徒。その二人が最後どうなるのかを言うとネタバレになってしまうから書かないけど、自分にはかなり見応えのある映画だった。
些細な場面なんだけど、その鬼教師の曲げれない美学に付き合い続けた生徒達が、その特訓に疲れ果てて、やっと夜中の2時に開放されて、学校の裏?出口から出て来るような場面があった。
それ見ながら、なんか羨ましい・・・とか思った自分ってマゾ?w いや、教官のシゴキが羨ましいとか言うより、学生の頃、リハとか終わって「やれやれ・・・」とか夜中スタジオを出て来る「それ」を思い出しちゃって、それが少し懐かしと言うか。シゴキだって、その方法が正しいか間違ってるかは抜きにして、クソ真面目に音楽に向き合えるのは個人的には恵まれた環境にも思える。
あんまり書くと、これから見ようとする人の興味を削いでしまうからこれで終わります。もう一回言うけど、これは「ドラム、スゲー」と言うより、人間の心と言うか精神の方を強く描き出した映画である事を強調しておきます。こういう映画でも、結構ドキドキハラハラしてしまうんだから演出もうまいし、気迫の演技、凄い映画です。
★自分の部屋では、ラジオからエラとサッチモの曲が流れてる。