前に、違う有名なゲームでファンの絵師さんがどこかのアート専門サイトにファン・アートとして描いた絵を投稿し、公式がそれを無断で公式サイトのヘッダーに使っていた…と言う問題を見たことがありました。
そして、それを思い出させるような問題がESOにも今起きているようです。
このESOの問題は、ファンがtumblerにESOからインスパイアされた絵を投稿したところ、その絵がクラウンストアで入手可能なボディ・タトゥとして無断でクレジットも無しで使われていた…と言うことで、これがファンの中で大きな問題として話し合われています。特に問題は「有料」であるクラウンストアの商品として売られていた(多分クラウン木箱の商品かな?)ことにあって、収益化に利用されたことにあるようです。
その絵がどういう風に使われたかは、こちらの公式フォーラムの写真で見てみてください。Twitterではこちらのページを見てみください。
ESOのファンには驚くほど才能に溢れた絵師さんが沢山居て、絵の才能が全くない自分はいつもその豊かな表現力や個性に感嘆するばかりで、しかし、絵はダメでも音楽と言う形でクリエイターと言う立場は理解しているつもりだし、本当にこういうことが起きた時、クリエイター側としては面白くないし、場合によっては怒りさえこみ上げて来ることもあります。
自分も過去に自分が撮影したモータースポーツのレースの写真をどこぞのサイトに無断掲載されて、その時に多くの人から言われたのは、「ネットにそれを載せる時は半分以上、何かしらそういうことが起きることを覚悟したほしい。それが嫌ならネットには一切何も置くな」とね。
しかし、それは理解していても、多分絵師さんも同じだと思うけど、その絵や写真をネットに投稿するのは、大それた野心があるわけでもなく、みんなに単にそれを見てほしいだけで、時にその称賛の言葉や励ましの言葉とかがアーティストとしてのモチベーションを維持してくれることもある。アーティストの多くは、いつも脳天気にいられるわけじゃなくて、色々な心や才能の葛藤に苛まされる事も多いのが普通です。
そういうアーティスト側の気持ちとか努力とかをすごく軽く考えている人は実のところ世の中には結構居て、そして、何を言ったところでそういう人達の価値観が一夜にして変わるわけでもなく、自分も音楽関係は一切ネットには置かなくなりました。
そして、今回の問題は、その絵師さんの絵がESOと言うゲームをモチーフとしていることで、規約の中でそういうESOのゲームからインスパイアを受けた派生物は、どこに著作権があるのか、どう扱うべきか…? とかね。これは結構難しい問題だし、例えば、音楽で言えばESOの曲をアレンジし直してSpotifyとかに置いた時、その時は音楽家側はZOSの方に著作権料を払う必要が生じる。絵はどうなのか…? とかね。
しかし、どうであれ、ZOSがファンの絵師さんの絵を使用するなら、一言その絵師さんに了解を得る連絡はされるべきだとは思うし、その中間の何かが抜けているからこそ、こういう問題は起こることが多い。
そして、今日、ZOSから声明が出まして…
皆さん、こんにちは。
ESOのファン・アーティストの状況には承知しています。適切なクレジット無しでどんなコミュニティのファンアートを含めることは全く意図したことではありませんでした。現在、アーティストと連絡を取っており、適切な解決策の為に彼らと話し合っています。コミュニティと彼らが生み出す素晴らしいファンアートに心から感謝しています。
本当にアーティストの方に一言「これ使っていい?」と聞いていれば、ここまで大きな問題にはならなかっただろうし、それにこれはZOS全部が関わっているより、むしろタトゥのデザイナーが勝手にやった可能性もあって、盗作に近いようなことは結構切羽つまったところで起きることもあると聞いてます。
これ以上、憶測ではこういうことについて何かを言うことは難しいけども、うまく解決される事を祈ってます。
はじめまして。事態が適切に解決されることを願っています。
実は一年半ほど前にFalloutのグッズの付属品のほうで10年ほど前のファンアートを無断流用されたことがあるのですが(解決済みです)、公式に寄せた絵だとそういうことになりやすいのかな……と思う次第です。
当時の記事はこちら:https://automaton-media.com/articles/newsjp/20210902-174495/
私の場合、グッズ会社のかなり上の役職の方に対応していただきました。
その方と色々やりとりをした中で思ったことですが……意図的に通したものではないんだろうな、と。
おそらくチェックが甘かったのでしょう。
Bethesdaの看板タイトルを使用した作品、かつプレイヤーも多いとなれば秒で露見します。企業的に見ても利益どころか損害のほうが大きいので、会社ぐるみであえてやる意味がないと言いますか。
おそらく適切に対応されるとは思いますので、事態を見守ろうと思います。
経験上、頭に血が上った第三者が厄介でした。
義憤にかられて頼んでもいないお問い合わせをしたり、心配のあまり「あれはしないのこれはしないのそれはどうなってるの」と根掘り葉掘り聞いたり遠回しに教唆して時間と精神力のリソースを浪費させてくるのですが、なにせ善意でやっていますから、止めるとまた余計な揉め事が起きそうで注意できなくて……。
判断ミスにも繋がりますし、巻き込まれてしまったファンアートの作者様がそういう人にあれこれ言われていないといいなあと願っています。
Shukaさんへ
こんにちは。当時の記事を読ませていただきましたが、本当に大変でしたね。こういう問題はアーティスト側とすれば本当に精神的にこたえる問題ですよね。
おっしゃる通り、こういう事が起きれば企業イメージに傷がつきますから、企業は狙ってこういう事はやっていないと信じたいし、また相手が企業の場合は、善良な会社ならこういう問題を穏便に解決したいと考えるかもしれないですが、こういう問題で泥沼化して大変と思ったのは、個人と個人の間で起きた事例で、話しが平行線を辿ったまま全然解決しない問題も見た事がありました。
今はSNSとかを介して多くの人が味方になってくれる事がある一方で、予想もしていない反応とかも来る事があって、それが善意から来るものなら本当に無下にも出来なかったり、色々ありますよねw この問題もアーティストさんが納得できる形でうまく解決されるといいですね。貴重な話しを聞かせて頂き、どうもありがとうございました。