今朝、ラジオからこの訃報が流れて来て、今度はプリンス・・・とか驚く事になりました。ご冥福をお祈りします。
世界的歌手のプリンスさん 自宅で死亡(NHK)
このNHKの記事はプリンスの功績についてすごい詳しく書いてあって、自分が書くまでも無い感じなものの、自分が知る範囲でプリンスについて書いてみたいと思います。
今年の洋楽界の訃報ラッシュ
モーリス・ホワイトが亡くなった時、別サイトにも書いたけど、今年は洋楽の大物系のアーティストが続々亡くなっていて、まだ続くのか・・・と言う感じ(溜息)
【合掌】 モーリス・ホワイト死去 洋楽音楽業界の訃報が止まらない・・・
既にこの洋楽訃報ラッシュは去年末から始まっていて、超有名どころを纏めてみると
15年12月 ナタリー・コール
16年1月 デビッド・ボウイ
16年1月 グレン・フライ(イーグルス)
16年2月 モーリス・ホワイト(E.w.&F.)
16年3月 キース・エマーソン(ELP)
16年4月 プリンス
他にも「通の人」にしかわからないミュージシャン(オーティス・クレイとか)が居るかもしれないけど、誰か抜けてるかな?
とにかく、これを見てると、次は誰の命を持って行くんだよ・・・とか、ちょっと不安な悲しみさえ覚える。偉大な才能が消えて行くと言うのは、音楽ファンとしても本当に悲しい。
特にプリンスの場合はまだ50代と言う事で、マイケルも50代で逝ってしまったし、共に80年代の黄金期の音楽をMTVを通して盛り上げた代表格の二人が、消えてしまった事になる・・・
しかし、プリンスと言うのは、マイケル・ジャクソンとかと違い、自分程度の知識では非常に語りづらい人で、自分はファンクとソウルが大好物なものの、彼は、この枠では語れない才能に感じる事も多い。
本音を言えば、プリンスで大好きだった曲とか・・・プリンスを最初に有名にした曲といえる”I Wanna Be Your Lover”くらいなもので、才能があった人なのは大いに同意出来ても、じゃあ、その後のプリンスの曲が好きか?とか、こういう曲を演ってみたいか?と聞かれると、「うーーーん」と考えて込んでしまう事も多い。自分の音楽の感覚では、どちらかと言うとプリンスは「奇才」に見えるタイプと言うか。これはあくまでも個人的な意見なので、失礼があったらお許しを。正直に書きすぎてすみませんw 。
プリンスの動画が無い理由
それで、ここでプリンスの曲の動画で持って来たいものの、実は、先日の別サイトで自分が書いた今年のグラミー賞の記事でも触れた通り、プリンス自身が、去年、自分の動画の削除依頼をストリーミング系のサービスに出していて、プリンスの動画と言うのは、今は殆ど見る事が出来なくなっている。
参照記事
プリンス、音楽ストリーミングサービスから作品を削除。TIDALとGoogle Musicは残すも理由は不明(endgadget 2015年7月)
当然、グラミーの記事を書いていた時、その2ヶ月後にプリンスが亡くなるとか考えもしなかったし、しかし、この理由になるかもしれない記事をWikipedia経由で知る事になった。2011年のビルボード・ジャパンの記事だけど、引用させてもらいます。
■PRINCE■ 海賊行為が規制されるまで“レコーディングは見合わせる”と宣言
PRINCEは、著作権のあるコンテンツをアーティストの許可なしに配信しているYouTubeなどのサイトに対しては以前から不快感を露にしており、今や「それらのサイトに規制をかけない限り、新たな作品はレコーディングしない」と公言するに至っている。
「業界は変わってしまった。海賊行為が頻繁に行われる前には、ネットでも金を稼ぐことはできた。でも今では電話会社、APPLE、GOOGLE以外、オンラインで金を稼ぐことは誰もできなくなってしまったよ。著作権の保護については、自らホワイトハウスを訪れて訴えようとも思っているくらいだ。今の状況は、まるでゴールドラッシュやカー・ジャックみたいなもので、まったく規制することができない。ミーティングなどに参加すると、周囲からは「君は理解していない。世の中は“食うか、食われるか”、私利私欲の世界なんだ」と言われる。だからこんな状況の下でのレコーディングは、当面見合わせることにしたんだ」。
こういうプリンスの考えがストリーミングサービスから彼の動画が消えた理由になるようにも思うし、プリンスが言いたい事は非常に理解する・・・・・・しかし、自分はもう一方の意見と言うのも理解するので、これに関してはノーコメントw
なので、動画が無いので、最近のプリンスの映像として、2015年のグラミーでアルバム・オブ・ジ・イヤーのプレゼンターとしてプリンスが登場した動画をグラミーから借りて来ました。オレンジの服を着て、サングラスをしてるのがプリンス。
しかし、プリンスが亡くなったと言うのに、「プリンスって誰?」とか特にプリンスの全盛期を知らない世代の人が、なかなかプリンスの音楽を耳に出来ない事は少々残念に思ったりもする。こういう時くらい、「プリンスってこういう音楽をやってたんだよ」と知らせてあげたいと言うか。今は、これが後世に素晴らしい音を伝えて行く方法の一つでもあるように思えたりもする。
自分も70年代の音楽をほじくり返して今頃聞きまくってる一人ですが、今に至るまで、どんだけ音楽が発売されて来たのか沢山有りすぎて、その中から好みの過去の名曲を選び出そうとか思った時、古い音楽を知ってる先輩達のサイトが貼ってくれたYouTubeが良い参考になる事も多い。
だから、こういう形だと、他のアーティストと違い、なんか急速に忘れ去られて行くような気もしなくもない。こういうのは、当然、時代が作ってしまった兆候かもしれないけど・・・。
ところで、今、デイリーモーションの方で、プリンスの初のヒット曲とも言える”I Wanna Be Your Lover”の古いPVを見つけたので、貼っておきます。
これ、投稿がプリンス・オフィシャルとなってるんだけど、本当かな・・・w
(今はyoutubeのプリンス公式でこの曲を聞けるようになっているので、公式動画を置き換えておきました)
この曲は、80年代の「パープル・レイン」とか「1999」辺りからプリンスを聞いていた人にとっては違和感さえあるのか? 最初に触れた通り、これは79年のプリンスがまだ10代の時の曲で、ソウルが好きな自分からすれば、この曲がプリンスの中で一番好きと言えるかもしれない。
この曲が出た当時を知ってる人に話しを聞いてみたところ、この79年には、マイケル・ジャクソンの「オフ・ザ・ウォール」が出て「ドン・ストップ」が大ヒットしてたわけですが、プリンスの当時のファルセット・ヴォイスと言うのは、マイケルとかなり比較されたそうで。
興味ある人は、聴き比べてみて下さい。(この曲は自分にとって神曲)
しかし、その人が言う事では、予想を反して、プリンスはマイケルとは全然違う方向に行ってしまった・・・と言う言葉が何とも印象的だったw
逆に、マイケルのBADのアルバムの頃、プリンスのビジュアルのあり方とか、マイケルの方が影響を受けたんじゃないか・・・?と言う話しもあったり。勿論、これは個人の意見なので、あまり真剣に考えないで下さい。
余計な事を書いてしまったけど、去年の終わりだったか今年の初めだったか、WOWOWの洋楽伝説でプリンスの特集をやっていた。プリンスの絶頂期でもあった80年代を過ぎて、それ以降、レコード会社との激しい対立があった事がそこで語られていて、彼自身の音楽のあり方と言う事についても、拘りとか強い姿勢を持ってるのもプリンスのようにも思えたりした。
プリンスの動画、今はYouTubeで見れるようで (4/26 追記)
4日~5前くらいから、プリンスの動画が急にあがり出してます。プリンスが亡くなったと言う事で、沢山の人が動画をあげて来た証拠で、本人が亡くなった事でYouTubeの規制も入らなくなったのかな・・・
プリンスの死去後、プリンスのアルバムの売上がブレイク (4/26 追記)
ビルボード・ジャパン
プリンス 米Billboardアルバムチャートで1位・2位、Hot100にも6タイトルが入る
ビルボードで1位になったのは、このアルバムだそうで、自分の家にもあった(写真)。自分のは昔に買ったものなので、ライナーノーツの端とか擦り切れてるけど。
Amazon The Very Best of Prince
日本のアマゾンでもこのアルバムは、ブラコンとファンクの1位にランキングされてますが、入荷に1~2ヶ月掛かると言う品薄状態のようで
5/7 WOWOW プリンス/パープル・レインを放送 (4/26 追記)
WOWOW プリンス追悼 プリンス/パープル・レイン
2016年4月21日に急逝した人気アーティスト、プリンスの初主演映画。プリンス演じる無名ミュージシャンが成功を目指す音楽ドラマ。アカデミー賞で歌曲編曲賞を受賞。
5/7(土)午後1:30 WOWOWプライム
1984年/アメリカ/112分
5/8 BSプレミアムでプリンス追悼番組を放送 (4/26 追記)
ワーナー・ジャパン 【BSプレミアム】プリンス 特別番組を放送
「PRINCE ~創造にみちた天才の軌跡~」
【BSプレミアム】:5月8日(日)午後10:50~11:59
プリンス作曲の名曲
それで、プリンスの音楽動画が殆ど無いので、彼が関わった音楽と言うのを紹介しておきます。
自分が最初に思い浮かべるのは、チャカ・カーンのI Feel For Youか。
この曲はプリンスが書いて、プロデュースが大プロデューサーの故アリフ・マーディン(この人はチャカのプロデュースも何度かやっててお馴染み)。また、この曲で最も印象的なハーモニカを吹いてるのがスティービー・ワンダー、ラップがメリーメルと言う素晴らしい面子がこの曲に参加してます。
この曲はチャカの為に書き下ろされたわけではなく、プリンスが79年の自分のアルバムに収録していた一曲で、そのアルバムには先に動画で紹介した”I Wanna Be Your Lover”も収められている。
この名曲は、1984年のグラミーのベストR&B楽曲賞を獲得する事になった。
プリンスと一緒にやってた女性ミュージシャン達
最後に、プリンスが一緒にやってたミュージシャンについて。
プリンス自身がミュージシャンの要素が強かったように思うし、彼は、現在でも興味深い活動する女性アーティストの才能を見出したと言うか。彼女達が現在携わる音楽のジャンルを考えた時、プリンスのソウルとかR&Bとか括れない多様性を感じる事もあります。
有名なのが、パーカッショニストのシーラEで、84年(先に紹介したチャカのI Feel For Youと同じ年式)には作曲プリンス、プロデュースがプリンスとシーラEの共同でこんな曲が大ヒットしていた。
当時は、これで終わっちゃいそうな感じにも見えてたそうですが、しかし、彼女はその予想に反して、女性セッションマンとして、色々な人(リンゴ・スターとか)のツアーに参加したり、自分は高中正義氏のアルバムで何度かこの名前をお見かけしたり、ちょっと作品は忘れたけど、フュージョン系のアルバムとかで忘れた頃にシーラEの名前を見かける事もありました。本格的にセッションを頑張ってる女性アーティストです。
また、最近、ジェフ・ベックと一緒にやってる格好いい女性黒人ベーシスト。タルちゃんじゃないですよw タルちゃんの後、ジェフ・ベックと一緒にやってるロンダ・スミス。実はこの人もプリンスのバックでやっていたと聞いてます。ジャコ・パスとか自分が大尊敬するベーシストのスタンリー・クラークに憧れてベースを始めたと言う位の本格志向だった女性ベーシストです。(スタンリー・クラークもジェフ・ベックと演ってたましたよね)
ベーススレまとめwiki ロンダ・スミス
パーカッションやベースとか、いわゆる女性が成功しにくい楽器の部門で、こういうセッション出来る女性ミュージシャンを見出したと言うか、そういう部分にも自分はプリンスの才能を感じる事も多いです。
4/24 追記
ソウル&ファンクのお料理屋さんにも思えるDr Packer氏のI Wanna Be Your Loverが来たw ビート増しで原曲を崩さずにいい感じ。
またまた追記ですが、Dr Packer氏のI Wanna Be Your LoverはSoundCloudでフリーダウンロードだそうで。
(Dr Packerの曲は何度か有料でDLしてるので、これはすごい事)
自分もDLさせてもらいましたが、本当に感謝。Dr Packer氏のプリンス追悼の意をシェアさせてもらいます。
しかし、Dr Packer氏がこの曲を選んで来た理由はすごい理解できる・・・。
Thank you, Dr Packer.