バーレンGPが終わって、Twitterを見る限り、多くのファンがあまりに波乱な展開にまだ熱が冷めきってないようにさえ見える。
この「熱」と言うのは、わくわくしたものを見た時の「熱」ではなくて、理不尽にさえ思える「こんなレースもあるんだな」と言うような、そういうものだった。
しかし、この「理不尽」に感じるものは、負の側面からレースの面白さを支えている何かである事は個人的には認めている。多くの人はそれを「マモノ」とか呼んでるけど...w
#F1 - Full results of the #BahrainGP 🇧🇭⬇️ pic.twitter.com/2E3fFtMXzW
— FIA (@fia) 2019年3月31日
レースの展開については、大きなメディアが幾らでも書いてるだろうから、それでも参考にして下さい。
今回のレースはDRSゾーンが3箇所に増えて、かなりバトルがあったりして面白いものだった。「バーレーンって、こんな面白いレースになるトラックだっけ?」とか誰かも言っていた。
そして、フェラーリが速い事は明らかな事で、メルセデスさえ後方に置いて行く展開。それを追わなくてはいけないホンダPUを搭載したレッドブルのフェルスタッペンは、それを追うのが厳しい。辛うじてフェルスタッペンはボッタスと差が開かないように努力してくれたように見えるけど、途中、タイヤが厳しくなって、周回遅れに抜き返される展開さえあった。
エンジンのパワーが足りないんだか、それさえ再び頭を過ったけど、それでもフェルスタッペンは車の能力以上の仕事をきっちりしてくれていたように見えた。
タキさんがTweetで、「一台のレッドブルと3台のトロロッソを見てる気がする」と書いていたけど...www
残念ながら、自分もそれに同意したくなったりした。ガスリーはどうなってるんだ...。ガスリーがこういう状態だと、この間も書いたけど、本当に車が速いのか、それともフェルスタッペンがものすごいだけなのか、マジでわからなくなってくるw
そして、レースの展開について印象的に残った部分をあげれば、今回のレースは衝撃的な場面が多すぎた。
LAP 6/57: After telling his engineer he's quicker than his team mate, Leclerc battles past Vettel to take the lead #BahrainGP 🇧🇭 #F1 pic.twitter.com/cjesWrO1lX
— Formula 1 (@F1) 2019年3月31日
まずスタートでトップを奪った筈のベッテルが、昨日ポールだったルクレールに自力でオーバーテイクされた。
個人的には未だにDRSと言うものの存在に疑問を持つ一人だけど、ある一定の場所まで詰めればそれによって後ろの車が圧倒的に有利になるのが今のF1。まして同じチームの車同士では。
だから、直線が来る前にコーナーとかでタイムを稼いで後ろの至近距離に車が来ないようにしなくてはいけないけど、すぐに後ろに車に居れば最近では不可抗力な感じさえする。もう一回書くけど、同じ能力を持つチームの車同士では特に。
それで、今度はベッテルはタイヤ交換したばかりのハミルトンとバトルになってオーバーテイクされた時にスピン。
LAP 38/57: Vettel spins as he tussles with Hamilton! 😵#BahrainGP 🇧🇭 #F1 pic.twitter.com/jyKmzgh8BY
— Formula 1 (@F1) 2019年3月31日
その直後、後方から追いついた集団の中に混じって、直線でベッテルのフロントウィングがまるで”爆発”するような怪現象を見る事になったwww
LAP 39/57: There's worse to follow for Sebastian Vettel - he and George Russell make contact and Vettel loses his front wing - dramatically! #BahrainGP 🇧🇭 #F1 pic.twitter.com/GkXlzI9FDc
— Formula 1 (@F1) 2019年3月31日
マジで爆発するような感じ。
当然、ベッテルはこれで上位争いが難しくなったし、しかし、最後の最後で同じフェラーリでトップを走るルクレールに不幸が起きる。
回生システム(MGU-H)がおかしくなったようで、直線でのスピードがパワーダウン。一周で5秒も遅い状態に置かれる。
LAP 48/57: Agonising scenes for Charles Leclerc and his fans as Lewis Hamilton gets past the ailing Ferrari#BahrainGP 🇧🇭 #F1 pic.twitter.com/UVtdDZoZz3
— Formula 1 (@F1) 2019年3月31日
ついぞ、トップのルクレールは後ろのハミルトンに抜かれ、一時は20秒以上の差があったボッタスにも抜かれた。
もしかして4位走行のレッドブルのフェルスタッペンも最後にルクレールを抜けるか? と思っていた矢先...
LAP 55/57: Now it's agony in the Renault garage as both Ricciardo AND Hulkenberg suffer engine faults on the same lap #BahrainGP 🇧🇭 #F1 pic.twitter.com/8GL7oToa9c
— Formula 1 (@F1) 2019年3月31日
残り3周目で、入賞圏内を走行中のルノーの2台が同時に車を止めなくてはいけない事態が起きた。これはエンジンの問題だと思われている。
これがレッドブルのフェルスタッペンがルクレールをオーバーテイクする機会を台無しにしてくれた。ルノーの2台は安全な場所に車を停めたように見えたものの、なぜかセーフティカーが出動。それにより、そのままの順位でレースは終わる事になった。
いや、こういう書き方をしてみるものの、これが無くてフェルスタッペンが3位表彰台を獲得出来たとしても、確かにそれは長いシーズンにとっては大事なポイントになるものの、それが今日見た車のスピードを変えてくれるわけじゃない。
今日優勝したハミルトンさえ、最も速かったであろうルクレールを讃えて、自分達の優勝をあまり喜ばないし、現在、フェラーリが多分最も速い車を持っているであろう事実は誰もが認めている。
その速い車とどう戦うべきなのか、既に多くのチームの頭の中はそれで一杯だろうし、ファンの自分でさえそう思うんだからね...。
しかし、不運があったとは言え、ルクレールには「素晴らしかった」と言わなくてはいけないし、次のレースではこのフェラーリの速さに他のチームがどう対応してくるのか、それを楽しみにしたい。