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9月からWOWOWで「新アメリカン・アイドル」17シーズンが始まる / この番組出身のアダム・ランバートと去年のシーズンで印象に残った人

自分はテレビ番組では殆どワクワクしない方だけど、この番組だけは別。「アメリカンアイドル」なんて題名が付いているから、チャラい番組にさえ聞こえるけど、マジでこの番組に出て来るシンガー達のレベルは滅茶苦茶高い。

9/1(日)午後 5:45 第1回先行無料放送
9/2(月)スタート 第1回無料放送

本当のところ、既にこのオーディションは本土アメリカでは5月にグランド・ファイナル(決勝)が終わっているけど、日本では全部に翻訳付けてWOWOWにおいて9月1日(再放送9月2日)からスタートする。

この番組を見て思う事は、アメリカにおいてのカントリー系のシンガーの多さで、日本ではアメリカで超有名な国民的カントリーシンガーでさえ「誰それ?」扱いされる事があるけど、やはりカントリー・ミュージックと言うのは、アメリカでは日本で言えば「演歌」的な位置づけと言っていいのか、歌が上手い人が本当に多いジャンル。アメリカの人にとってはそれが国民的な音楽のジャンルである事を思い知らされる。
 

アメリカン・アイドルで見いだされたアダム・ランバート

この番組のオーディションから出て来た有名なシンガーは沢山いるけど、日本で知名度がある人では、伝説的ロック・バンドのクイーンと最近一緒に活動しているアダム・ランバート。

来年の1月に再びクイーンと共に来日するけども、さいたまスーパーアリーナや名古屋ドーム等の巨大会場で行われる予定のそのコンサートのチケットは既に全てソールドアウトになっている。

これは今年のオスカー会場でのクイーンとランバートのライブ・パフォーマンスで、クイーンの名曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」と「伝説のチャンピオン」のメドレー。

このランバートとクイーンの出会いは、実は今日のお題である「アメリカン・アイドル」だった。

アメリカンアイドルの番組では、オリジナルのアーティストと共演する機会がよくあるけど、ランバートもこの番組でブライアン・メイとロジャー・テイラーと共演し「伝説のチャンピオン」を歌いあげ、クイーンのメンバーの印象に残る事になり、後に共演するようになった。ランバートは、アメリカン・アイドルでは準優勝だった。

そのアメリカン・アイドルでのアダム・ランバートの動画の纏めをお借りして来たけど、クイーンとの共演はこの長い動画の一番最後で見れる。クイーンとの共演の前には、キッスとの共演もあって、この番組の魅力は、そういう超有名スターが登場して、一緒に共演する事にもある。

(この動画を見る限り、モータウンの超大御所スモーキー・ロビンソンにまで指導を受けたんだね。すげぇ)

しかし、興味深いのは、これはランバートに限らず、この長い期間のオーディションを通して参加者は色々な人たちから指導を受けて行く事になり、歌の上達も当然そうなんだけど、その見た目と言うか、ファッションやメイク、ヘアスタイルまで垢抜けて行く過程がわかったりする事w

そして、このオーディションでの評価は、審査員のプロ3人だけではなく、同世代の若いオーディエンス(テレビとかで見ているお客さん)からの投票が大きく影響する。だから、当然、容姿や生まれ持っているスターとしての個性、このオーディションを通して沢山のファンや支持者を獲得する事も大事になって行く。

この頃、将来、ランバートが本当にクイーンと一緒にプレイを続けるとか想像出来た人は少なかったかもしれないけど、クイーンにおいてはフレディ・マーキュリーと言う稀代のシンガーが居て、その印象と才能があまりにも凄すぎて、それを埋める事ができる人は居ないとずっと思って来た。

いや、一人だけ...フレディの追悼コンサートでクイーンと共演したジョージ・マイケルの歌があまりにフレディを彷彿させて、彼こそがただ一人それを埋める事が出来る人かもしれない...と思った事があった。(下の動画)

後から知った話しで、ジョージ・マイケルの追悼記事にも書いたけども、実はフレディとジョージ・マイケルのヴォイス・トレーナーが同じ人だったそうで、しかし、知っての通り、才能豊かだったジョージ・マイケルも既に天国の人になってしまった...。

ロック・グループにおいて、ボーカルの声と言うのはある意味でそのバンドの看板のようなもので、それが変わる事によってファンのイメージは全然違うものになってしまう可能性がある。

ジャーニーはその看板ボーカルだった個性的な声のスティーブ・ペリーを失って、彼と声がよく似てる人ばかりを使う事になり、今はフィリピン人で我々と同じアジア人のアーネル・ピネダがジャーニーのヴォーカルとして大成功している。(個人的にはいつもアーネルを応援しているし、本当に素晴らしい声。)

ランバートはフレディとは声質も顔も全然違うんだけど、容姿から来る色濃い独特のカリスマ性は共通するものを感じるし、フレディの人生を振り返る「ボヘミアン・ラプソディ」の映画が大ヒットした事でフレディと言う人間を振り返る番組も多数放映されて、性を越えた独特のフレディの魅力と言うものも多く伝えられて来た。それは、ランバートとも共通するものだし、ジョージ・マイケルもそうだったよね。きっと彼らにはフレディの世界観は理解できるものだったのかもしれない。

(言っておくけども、自分はどんな世界においても性への偏見は全くない)
 

去年のアメリカン・アイドルで最も印象に残ったのはこの歌だった

そういう去年のアメリカン・アイドルで、極めて印象に残ったのは、この歌だった。

左側の人がオーディションを受けているエイダ・ヴォックスだけど、本物のブロードウェイ・スターでもあるリア・ミシェルとのデュエット。

この美しいハーモニー...今聞いても感動の鳥肌がジワっと立ってしまう位、好きだったりする。これは何テイクも録り直されて編集された録音ではなく一発勝負のLiveであって、最後、ライオネル・リッチーが思わず立ち上がって(スタンディングオベーションで)絶賛したくなった気持ちが本当によくわかる。

このエイダのデュエット動画は、再生回数は280万回だけど「いいね」が5万2千も付いている。皆感じている事は同じなんだよね...きっと。(追記:この動画は一時公式Youtubeから消えていたけど、現在再び公式からアップされた)

このエイダ・ヴォックスは...なんて言うか、言いにくい事だけど、普通の女性ではない事はわかると思う。彼はドラァグクイーンとして活動している人で、この5年前、そのままの男性の姿で同じアメリカンアイドルのオーディションを受けてトップ50にも残れず、その時、デブとかゲイとかSNSで酷い非難中傷を受けて非常に傷ついたと言う。

それでも歌が好き...と言う気持ちを捨てきれず、ドラァグクイーンとして再びアメリカン・アイドルのオーディションを受けて、その圧倒的な歌唱力を武器にトップ10に残る事になった。

彼の声は高音が素晴らしいだけではなく、低音も実にしっかりしていて(だからハーモニーが活きる)、低音で声を抑えた部分と言うのは実は非常に難しい。だから、彼は全ての音域において素晴らしい声量があって、今流行りの甘ったるいだけの声でもない。一体何オクターブの声を使えるのか?

このエイダ・ヴォックスの5年前のオーディションの様子と去年のオーディションの力強いパフォーマンスは、アメリカン・アイドルの公式yourubeでも特集の纏め動画が作られた位で、非常に誰しもの印象に残る事になった。

この動画の最初では、化粧を落とした普通の彼の姿を見る事が出来るけど、化粧落として喋っていると、特別目立つところもない普通の人にも映る。しかし、それが化粧してステージに上がると、まるで別人のようなパワフルシンガーに正に豹変するのも驚きだったりする。人の才能と言うのは、一体どこに隠されているのか...彼が歌を諦めずに頑張ってくれたお陰で、自分達も「感動」と言う素晴らしい贈り物さえもらう事になった。

自分はこういう話しに妙に感動しちゃう方なんだけど、自分も音楽が好きで仕方ないし、それだけは死んでも捨てれない...と思っているから、彼の気持ちがよくわかる。音楽に触れている時は本当に幸せで、彼がドラァグクイーンとかゲイとかそんな事はどうでも良い事だったりする。音楽を愛し、その才能がある人を素直に尊ぶ。と言うか、歌を聞いていると、歌がどれだけ好きなのか、伝わって来るんだよね。

それで、エイダはその後どうしているのかな...とか思ったら、クラブ系の音楽シーンで一つシングルを発表していた。

Spotifyでも聞く事ができる。

クラブ・ミュージックが好きな自分はこれも好きな曲だし、エイダの声がとても「らしい」と思っているけど、YouTubeの視聴者の中には、表現力や熱唱が素晴らしいエイダの歌声をリズム主体のクラブ・ミュージックが埋もれさせてしまうのは勿体ない...と書いている人も居た。自分もそれに少し同意する部分がある。

さて、今年のアメリカン・アイドルでは、どんな才能を見る事になるのか? そして、どんな偉大なアーティストがその共演者や歌の指導者として登場するのか? 非常に楽しみだったりする。

...と言うか、前回はアメリカン・アイドルの英語公式サイトでその結果を先に知っちゃったんだけど、今回は見ないようにしているw

公開日 カテゴリー Musicタグ , ,

About Makoto

TESシリーズ(Skyrim、ESO等)のファンサイトを運営。しかし、本性は音楽geek(soul,Funk& Jazz他)、中学2年の頃からプログレ・バンドで鍵盤系をやってました。Wordpressは2007年からの古参。 Home:  Rolling Sweet Roll

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